空家問題について

不動産コンサルティング(相続・空家対策・任意売却・不動産投資等)のご相談事例

2015年11月17日掲載記事です

超高齢化社会が間近に迫る今、街を歩いていても、空家が本当に目立ちます。私も祖母宅の売却の場面でも直面しましたし、個人的に介護施設に行く機会もあり、そこで介護サービスを受けておられる、おじいちゃん・おばあちゃんにお話しを聞いても、「今は子供のところに一緒に住まわせてもらっているので、私の家は荷物を置いているだけ。でも、生きているうちは家は置いときたいので万一の時には、後は子供が売るなり何なり好きなようにすれば良い」と伺うことが多々あります。前述の私の祖母も、高齢に伴い自身での家事が難しくなってきたことから親戚宅に同居となり、家を空けておいても不用心だしマンションだったので管理費等の維持費用も馬鹿にならないからと云う理由で売却することにしました。暮らしていたマンションが築12年位の時だったでしょうか、元々年寄り二人で暮らしていましたのでそんなに劣化も無く、購入価格をかなり下回る査定額(私が査定をしたのですが)と住宅ローンもありませんでしたので、売るよりも分譲貸しを奨めたのですが、結局家族で話し合った結果売却となりました。無事引渡しも終わった後、祖母に「全部終わったよ」と報告したところ、「ありがとう、孫に家の処分を頼めるなんて安心やし幸せや。でも、お婆ちゃん、家無しになってしもうた」ポツリと一言。何とも言えない気持ちがこみ上げてきたのを今でも覚えています。

ただ、「喉元過ぎれば何とやら」で、今は昼はデイサービス、後は叔母宅で時には「喧嘩」もしながら楽しく暮らしている様です。私も叔母宅、デイサービスをたまに覗きに行くのですが、話しは子供の事、私を含めた孫の事、ひ孫の事ばかりで「家」のことはすっかり記憶から消えている様なので安心しております。

前置きが長くなってしまいましたが、前述の通り、「私が生きている間は」「親が生きている間は」そのままにしておいて欲しい、そのままにしておいてあげたい、家族が安らぎ集う場所、人生を共にして過ごし、家族の思い出の沢山詰まった場所ですから、銭金では無く、大事に取っておきたいと云うのが、ご本人、家族の本音だと思います。私にも葛藤がありましたし、そう思われて当然だと思います。ただ、不動産業者の立場で申しますと「家」は人が住んでこそ「家」とも思います。実際、ご両親の空家の管理をされていらっしゃるお客様から、「空家にしてたら、草は伸びるし、家は傷んでくるし早よ売りたいねんけど親父と折衝中で・・・困ってんねん」と云う「生のお声」を伺うことも逆に多々あります。税金面でも「譲渡税」「相続税」「所得税」等、売るとした場合のタイミングでかなり変わって参ります。商売柄疑念を抱かれてしまうかもしれませんが、「今」「将来」の売却と改装費用はかかりますが「人に貸す」、はたまたこのまま「保有」する。等選択肢は様々ですので、何がご本人様、ご家族様にとってより良い選択なのかを「検証」してから、方向性をお決め頂くことを是非お奨めしたいと云うお話しでした。

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