空家問題についてその2 (今売る?将来売る?)

不動産コンサルティング(相続・空家対策・任意売却・不動産投資等)のご相談事例

2015年11月19日掲載記事です

前回の「空家問題について」で触れさせて頂いた内容を具体的な数字を以って検証してみました。事例はあくまで仮の事例です。少し荒っぽい計算ですがご参考までご覧頂けましたら幸いです。

(例)1物4価と云う言葉はあるのですが、相続税評価額を土地:1500万、建物:300万。時価:2200万、貯蓄額1000万円の世帯と仮に設定。居住期間5年以上、購入代金は不明とします。相続人は配偶者と子供二人の合計3名として。

①お子様宅に同居もしくは介護付住宅等に居所を代えて3年以内に売却した場合、売買代金2200万円に対し、諸費用などは無視したとして居住用財産の特例制度を使い売却による譲渡税は発生致しません。よって、2200万円+貯蓄額の1000万円合計3200万円がお手元に残ります。

②前項の場合で、ご自宅に住まなくなってから3年経過後に売却した場合、売買代金2200万円に対し、みなし取得価格が110万円、売却諸費用を無視したとして売却益2090万円に対し418万円の譲渡税が課されます。よって、1782万円+貯蓄額の1000万円の合計2782万円がお手元に残る計算となります。

③実際に住まなくなってから、相続発生後に売却した場合。前記例より相続税評価額1800万円の不動産と貯蓄1000万円の合計2800万円の相続額に付、基礎控除以内となることから相続税は非課税となります。ただ、保有期間は相続されますが実際に居住はしていないことから(配偶者分については空家期間により異なります)、居住用財産の特例は適用されませんので、仮に相続発生時の時価が変っていないとしても、相続人の手元には、前項②と同額の2782万円の相続額が原則として法定相続分により残ると云う計算値になります。

事例は弊社の管轄エリアである尼崎市内で土地約30坪、築後30年程度の建物の一般的な住宅の評価額を元に、貯蓄額は総務省発表の平均貯蓄額を元に計算しているのですが、巷で騒がれている様な相続税対策をしなければならない場合を除いてで云うと、金銭的な面だけのお話しになりますが、住まなくなったら(必要無くなったら)、そこに住みたい方(欲している方)にお譲りする方が家の為にも、ご本人・ご家族の為にも良い様に思うのは私だけでしょうか。

税金支払い分の418万円を暦年課税の非課税枠を利用して、配偶者とお子様二人に110万円づつ臨時ボーナスとして生前に贈与しても、それでもご本人には418万円-330万円で88万円は②のパターンで売却されるよりも多くお手元に残るのですからその分趣味にも当てれますよね・・・。

このブログを書きながら、不慮の事故でお亡くなりになられたお客様のお言葉を思い出しました。

「渡邊君、「金」は生きてるうちに使ってこそ「金」の意味をなすんやで」と・・・。

冒頭お記し致しました通り、一般的なお話しとなりますので、計算値は少々荒っぽく、売却諸費用や一時所得に伴う市県民税額、健康保険料の変動、お客様個々のご事情等によりお手元に残る金額は異なる場合がございますので、あくまでご参考程度に、そしてより具体的には税理士の先生にご照会頂く必要はございますが、今一度ご家族でお話し頂くきっかけにして頂ければと願っております。勿論、一般的な内容でしたら当方でも法の許す限りお話しはお伺いさせて頂きます。「感情」を第一に、ただ、実際に「検証」も含めてご選択頂きたいと願うお話しでした。

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