住宅ローン。実行金利と基準金利、審査金利って?

不動産取引に失敗しないための基礎知識

2015年7月23日掲載記事です

タイトルの通り、住宅ローンについて少し書いてみたいと思います。マイホーム購入にあたり、多くの方がご利用なされる住宅ローンですが、タイトルの通り、3種類の金利が交錯していることをご存知でしょうか。

先ず、「基準金利」、これは本日時点の金融機関の殆どが2.475%から2.675%に設定されている場合が多く、金融機関独自の変動金利の基準金利です。次に「実行金利」、こちらはお客様のご資金計画やご勤務年数等、自由競争の観点から、金融機関独自で割引率を設定し、基準金利からローン期間中ずっと既定の割引率を優遇をすると云うもので、最近では1.7%から1.9%優遇される金融機関もある為、実際のお借入金利は0.775%前後とかなり破格金利での借り入れが可能となっております。「至上最低金利の今、マイホーム購入のチャンスです。」なんて広告でもご覧になられていらっしゃるのでは無いでしょうか。そして次が「審査金利」。金融機関がご融資の判断をする一つの基準として「返済比率」と云うものがあります。1年間の世帯年収(収入)に占めるローン返済額(支出)の割合と云う計算式になるのですが、これがかなりの「ミソ」になって参ります。多くの金融機関は(変動金利の場合)、住宅ローンの返済比率を審査をする場合、実行金利では無く、審査金利と云う金利基準(3.75~4%が多いかな?)で割り出します。逆に言いかえると変動金利の基準金利がこの審査金利まで上がってもお支払いを無理なく頂けるかどうかと云う見方をしているのではないでしょうか。

例えばご年収を400万円とした場合、期間35年の住宅ローンで、審査金利3.75%・返済比率35%とした場合、机上でのお借入可能額は、2700万円となります。なかにはこの審査金利を基準金利迄許容してくれる金融機関もあり、例えば基準金利が2.675%返済比率を35%とした場合、お借入可能額は3100万円迄と、あくまで机上ですが、お借入額が増える場合もあります。ざっと400万円の差ですから大きいですね。「借りれるなら借りよう」と申し上げている訳ではございません。むしろその逆です。35年のローン期間と云うことを今一度ご検討頂きたいのです。恐らく多くの方は、今迄生きてこられた期間以上のローンとのお付き合いになられるかと思われます。35歳の方でも完済時には70歳になっておられるのです。ご収入が確実に上がっていき、期間中に繰り上げ償還等が期待出来る場合は別として、多くの場合お子様のご成長と共に教育費も大きくなって参ります。ある一定年齢以上からのご収入は多くの方の場合、飽和傾向場合によっては減少方向になってくるかと思われます。退職金の充当をお考えの方もいらっしゃいますが、老後も生活費等、リタイヤ後も費用がかかります。・・・こんなお話しばかりだとマイホーム購入を躊躇させてしまうかもしれませんが、そうでは無く「出来る限り将来を見据えた」無理の無いご資金計画をご提案させて頂きたいのです。

同業者の方に、最近どの金融機関に住宅ローンを持ち込むケースが多いかと情報収集も兼ね良く伺います。ガン保険が無料であったり、金利キャンペーンをやっているからと皆様よく吟味されて(決して上から目線ではありませんよ)ご提案をなされていらっしゃる様で大変参考にさせて頂いているのですが、中には「他では無理だけどあそこの銀行だったらこれだけ借りれるから」と云う理由だけでのご提案のお話しも中にはあります。「他では無理だけど」って云うことは、多くの金融機関は借入過剰と判断しているのではないでしょうか。となると、そもそもご提案物件そのものが、お客様にご無理をさせてしまっているのではないでしょうか。とも思います。

最近では、各金融機関共に、「住宅ローン相談会」等も実施なされていらっしゃいます。長い期間のお付き合いとなる住宅ローン、あえて言うなら「借金」ですから、ご納得・ご安心頂けるまで、ご自身で確認なされてみるのも如何でしょうか。もしくは、何故その金融機関を奨めるのかを営業担当者様に確認なされるのも一つだと思います。そこで、「この銀行さんしか規定に当てはまりません」と云うお答えが返ってきた場合には、もう一度「冷静」にご検討なされてみては如何でしょうか。

弊社では、ファイナンシャルプランナー・住宅ローンアドバイザーの観点からも、お客様にご納得を頂けるご資金計画をご提案させて頂いております。セカンドオピニオンとしても結構でございます。少しでもマイホーム購入にご不安をお感じのことがございましたら、お気軽にご相談下さいませ。

勿論、将来のことは私にも解りません。ただ、快適な老後と、今の生活も楽しく充実した暮らしでいられる様、「考え得る限り、石橋を叩いて借りましょう」と云う話でした。長々とすいません。

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