お住まい探しは、今・10年後・20年後を見据えて(資金編)

不動産取引に失敗しないための基礎知識

2014年6月8日掲載記事です。

先日、ある銀行の融資担当者様にご来店頂き、お話しをさせて頂いていた時の会話です。

私:新築分譲の広告で、6000万円とか7000万円の物件がありますが、そんな物件を購入されるお客様って、だいたいローンは幾ら位借入なされるのですか?

銀行担当者:お客様によって様々ですが、この間実行(融資)させて頂いたお客様は7000万円の住宅ローンでした。

私:サラリーマン様ですか?

銀行担当者:そうです。ご年収はかなりおありの方で、奥様もお勤めでいらっしゃいました。

私:毎月20万円前後の支払いが、35年間続くんですね。固定資産税やメンテナンス費用等もありますし、恐らく70歳を超えても月々20万円以上の居住費が必要になるかと思うのですが、余計なお世話かもしれませんが大丈夫でしょうか?

銀行担当者:恐らく、受給される年金も多いでしょうし、繰り上げ償還もなされるでしょうし。

私、銀行担当者:・・・・・・・・。

勿論、銀行担当者様も個人情報に抵触することが無い様、世間話程度の内容であったことを予め申し添えさせて頂きます。

7000万円のローンを組むってどんな人?年収は1500万円とか2000万円?もしかしたらそれ以上?ってお考えの方が多い様に思えます。ざっくりとした計算ですので勿論実際とは異なりますが、おおよそ950万円のご年収があればこの場合のお借入の規定内に入って参ります。極端な話、単独で無くともご夫婦で収入合算をなされる場合、ご夫婦各々475万円以上のご収入があれば、ローン計算上の規定値内になって参ります(あくまで個人的見解の机上の計算上で融資を保証するものではございません)。因みにこの場合でご夫婦いずれか単独のご収入でのお借入の場合は、世帯年収が半額になりますのでお借入も半額となり、約3500万円位が借入上限額となります。年収475万円で3500万円の借入・年収950万円で7000万円の借入、年収からの借入額の割合はいずれも同じなのですが、大きく違ってくるのが皆様お察しの通り、月々のご返済額です。平成26年6月の都市銀行超長期35年固定金利(2.2%)で両者を計算した場合、3500万円で月々119,567円、7000万円で月々239,133円のご返済額となります。

お問合せを頂いたお客様にお話しをお聞きしていると、「〇〇万円迄他の不動産屋さんで借りれるって聞いたので物件予算はその借入額位で探しています」と物件価格帯をお決めになられているお客様が多いのが実情です。勿論それはお住まい探しをなされるうえで、全て間違いでは無いのですが、住宅ローンは非常に長いお付き合いとなる「借入(借金)」です。今後金利の上昇があるかもしれません。ご夫婦収入合算でお考えの場合、ご夫婦共にずっとお勤めを続けることが困難になる場合もあるかもしれません。予期せぬ事態によりご収入が下がることがあるかもしれません。考えすぎればきりが無いかもしれませんが、生活費の中で最も比率が高いのが居住費と言われています。前記の支払額をみても、月額12万円程度の支払額であれば、もしご主人様がご病気になられても、今加入の生命保険とその際に奥様がパート等お勤めに出られた給与等でリカバー出来ない金額の範囲では無いかと思われます。共働きのご世帯で、ゆとりを持たれたお借入であれば、早期にローンを返済することにより、今後のお住換え等方向性の選択肢も増えるかと思われます。金利上昇リスクに備え変動金利だけで無く固定金利も組み入れることも余裕を持った資金計画をしていれば可能です。健康リスクに備え団体信用生命保険に併せ疾病特約を付加することも資金計画に余裕があれば可能です。先の事例は極端なもので比較に値しないのですが、要は「無理をしない返済計画(資金計画)」を、しっかりたててからのお住まい探しを今一度ご提案させて頂きたいのです。

余裕をとりすぎると、物件価格も比例して下がりますので、広さやグレード、エリア等ご希望のお住まいとの出会いも少なくなるかと思いますが、それでもコストパフォーマンスに於いては価格と云うご条件を重要視なされ、お住まい探しを頂くことを弊社ではお奨め致しております。先に良い物を見てしまうと、誰でもそうですが、なかなかグレードを落とすということは難しい作業ですからね。
「永くゆっくりと寛げる場所」それがマイホームです。

ですから、弊社にお問合せを頂きましたお客様皆様に、先ずお話しをさせて頂きます。「ご資金計画はお済ですか?物件探しと同じくらいご資金計画も大事です」「家だけが人生ではありません。ゆとりを持ったご資金計画でお住まい探しをスタートして下さい」と。「いくら借りれる」では無く「いくらなら無理なく返せる」かが、お住まい探しに於いては物件と同様に重要な項目だからと信じているからです。予定通りには人生いきませんがその時だけでなく、考え得る10年後20年後も見据えた資金(生活)計画がお住まい探しに於いては重要だと思います。

でも・・・、価格だけとは勿論申しません。ご納得をいかれたお住まいをお探しになられることが大事です。全ては「バランス」ですね。

単に物件のご紹介だけで無く、お客様のご事情・ライフスタイルに併せたプランニングと物件のご紹介・ご提案。これからの不動産業界にますます求めれらていくスタイルなのでしょうね。

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